2014/05/29

「トワイライトエクスプレス」の廃止を正式発表。2015年3月ダイヤ改正で幕。

JR西日本は5月28日、大阪~札幌間で運転している寝台特急「トワイライトエクスプレス」を2015年春に廃止すると発表しました。理由は車両の老朽化です。

「トワイライトエクスプレス」は、本州と北海道を結ぶ青函トンネルの開通から1年後の1989年7月21日、大阪~札幌間を日本海沿いに結ぶ団体臨時列車として運転を開始しました。同年12月2日からは毎週数回運転されるようになり、準定期の臨時列車となりました。全体の走行距離は約1497km、所要時間は22時間台で、臨時列車を含めた場合は日本一長い距離を走る旅客列車です。

使用車両は旧国鉄時代に製造された24系寝台客車などを「トワイライトエクスプレス」用に改造したものです。展望室付きのA寝台2人用個室「スイート」やサロンカー「サロン・デュ・ノール」などを設けていて、豪華な寝台列車として高い人気を誇ってきました。

現在、「トワイライトエクスプレス」は、大阪発が毎週月・水・金・土曜、札幌発が火・木・土・日曜を中心に運転されています、10月以降は青函トンネルで在来線と線路を共用することになる北海道新幹線の設備検査などに伴い、一部の運転日において時刻変更が行われます。時刻変更が発生する日は11月12・17・27・29日と2015年1月13・19・21・23日(札幌発は翌日)の予定。具体的な変更時刻は後日発表されます

今後、廃止までの期間は、これまでより運行本数も増やし、「さよなら乗車」に備えるようです。

2014/05/12

北近畿タンゴ鉄道の運行会社が高速バス「ウィラー」に決定。

京都府の第三セクター鉄道「北近畿タンゴ鉄道」は、公募していた鉄道運行を担う会社について、高速バス最大手の「ウィラーアライアンス」に決めたと発表しました。2015年3月の移行を目指します。今後、北近畿タンゴ鉄道は、線路整備を同社が担い、鉄道運行業務をウィラーに委ねる「上下分離方式」で運営されます。

公募には4社が応募。有識者らによる評価選定委員会の審査を経て、5月7日の取締役会で正式に決まりました。ウィラーは電車を投入するなどの利便性の向上を提案したほか、高速バスで関西空港から北近畿タンゴ鉄道の主要駅まで旅行客を送迎することなどで、外国人観光客の利用促進もアピールしたそうです。

北近畿タンゴ鉄道は、1988年開業で宮津線(西舞鶴-豊岡)と宮福線(宮津-福知山)を運行しています。赤字体質が続き、2012年度の経常赤字は約8億4000万円で全国の三セク鉄道で最大でした。

正式に運行が決まれば、ウィラーは施設使用料として年1億4200万円を北近畿タンゴ鉄道に支払います。北近畿タンゴ鉄道は施設の維持、管理を担い、沿線自治体は10年間で約77億円の補助を行います。

2014/05/05

京王、高尾山口駅周辺をリニューアル。日帰り温泉施設も建設

京王電鉄は、高尾山登山の玄関口となる高尾山口駅(東京都八王子市)周辺をリニューアルします。総額20億円を投じ、駅舎を改装し、日帰り温泉も建設します。いずれも開業は2015年春の予定。

新しい駅舎は建築家の隈研吾さんが設計します。木目を生かしたデザインに改装します。八王子市が運営する訪日外国人にも対応する観光案内所を設置。登山客が利用しやすいよう、歩行者用にゆとりのある広場も設けます。また、資本関係のある高尾登山電鉄などとも連携し、高尾山エリアの来訪者増加と魅力向上に向けた施策の検討を進めます。

駅の近くに日帰り温泉も建設します。2階建ての和風建築で延べ床面積は約1800平方メートルで、名称は「京王高尾山温泉」。天然の温泉が楽しめるだけでなく、食事やマッサージコーナーなども設けられます。年間40万人の利用を見込んでいます。

東京都心から近い高尾山は登山客は年間300万人にのぼります。高尾山口駅の1日の平均乗降客は2013年度で1万391人。登山ブームもあり、2006年度と比べると4割増えています。駅舎のリニューアルと日帰り温泉の設置で、さらに魅力を高めていくようです。